イノベーションのジレンマ -大企業があっけなく潰れる仕組み

葛藤多いわね イノベーションのジレンマ 解説 自己啓発 ブログ
本の名前:
イノベーションのジレンマ
~技術革新が
 巨大企業を滅ぼすとき~
著者:
クレイトン クリステンセン様

ご紹介していきます by 新庄

【自己啓発大好き人間のブログ】

管理人の新庄です。

 

今回は自己啓発本として、ハーバードビジネススクールの教授であり、企業におけるイノベーション研究の第一人者であるクリステンセン様の名著

 

「イノベーションのジレンマ」

 

を紹介していきたいと思います。

 

 

イノベーションのジレンマとは、巨大な優良企業が振興企業の前に力を失ってしまう理由を解説した経営理論になります。著者の提唱が1997年に本として初版が出て、経済界に激震が走りました。当時アメリカでは振興国家のイノベーションにより、多くの優良企業がクソ化して国家全体が悩んでいたところ、この本の登場により根本原因を突かれたからです。

アメリカのビジネスモデルを真似している日本にとって、当然アメリカで起きた各種問題は日本でも起こることになりますが、この本に書かれていることは

 

2000年代の日本そのまんま

 

という状況ですので、これは記事にせざるを得ないと判断して記載します。皆さんの会社では、イノベーションを高らかに掲げて実行した挙句、一直線に組織が下降していませんか?それは何が原因で何をすべきでしょうか?そんな問いに答えていきます。では、いきましょう!

※自分で日本社会のクソ化をネタにするのに最適だった本として忍ばせていましたが、まさかブログで紹介する日が来るとは。。。

 

 

イノベーションが会社を滅ぼす

葛藤多いわね イノベーションのジレンマ 解説 自己啓発 ブログ 冒頭

イノベーション自体「技術革新」と訳されますが、実際のビジネスでは組織変革のような意味合いで使われると思います。恐らく皆さんも会社では

「イノベーション」
「イノベーション」

と酸っぱく言われているはずです。しかし、実際は

 

イノベーションが会社を滅ぼす

 

という最悪の結果となります。イノベーションは利益向上や組織の抜本再編を図るために、鼻息を荒くして成功させるはずだったはずです。にも拘わらず結果が大失敗に終わり、世の中から会社ごと消滅してしまいます。なんでこうなっちゃうのか???解説していきます。

 

 

イノベーションには2種類ある

会社が落ちぶれること自体は珍しくありません。大企業であっても

・怠慢だった
・経営層がアホやらかした
・目先の利益だけを追求した
・不正した

といった落ちぶれて当然の結果となる会社はあります。ただし、一見優良そうに見える会社ほど急激に落ちぶれていくと指摘しています。その会社は

 

 

  •  ・強い市場競争意識を持つ
  •  ・顧客視点を重視
  •  ・積極的な先行投資

 

 

といった業界のモデルと羨望された優良企業ほど危険な状態で、一気にストンと落ちてしまいます。イノベーションを進めると一気に崩壊するからくりは、以下2つのイノベーションの組み合わせによって起こることが解明されています。まずは前段として2つのイノベーションを説明しますね。

 

 

  •  持続的イノベーション
  •  破壊的イノベーション

 

持続的イノベーション
:従来商品の改良を進める
破壊的イノベーション
:従来商品の価値を破壊するかもしれない全く新しい価値を生み出す

どちらか一方でもダメで、企業が成長していくうえで両方必要なイノベーションです。持続的イノベーションでコツコツと商品改良を続け品質を上げる。継続的イノベーションで新しい価値を生み出して市場拡大。イノベーションを続けて何が問題なのか??それはイノベーションにおける

 

バランスの崩壊

 

によってもたらされます。優良企業の場合は破壊的イノベーションに対応できないことによって、世の中から駆逐されてしまうことを指摘しています。例え自分の会社が破壊的イノベーションについていけないことを薄々自覚していたとしても。。次の項で仕組みを深堀していきますね。

 

 

①優良企業がイノベーションで失敗する理由

葛藤多いわね イノベーションのジレンマ 解説 自己啓発 ブログ

実際の企業を例に、イノベーションのバランスが崩れて企業が破壊されてしまう流れを解説します。アメリカで当時、世界最大の写真用品会社であった超優良企業「コダック社」を挙げていきます。

※補足 本ではいくつかの例がありますが、優良企業の失敗例で必ずイジられる存在として殿堂入りを果たした、イーストマンコダック社にしました
 
 

1)全盛期、何でもうまくいっている状態

  •  持続的イノベーションを続ける

コダック社は世界一の写真用品会社であり、世界初のデジカメも開発した超優良企業でした。従業員も超優秀層で固めており、既存商品の品質改良に大きな力を入れていました。もはや写真領域で圧倒的な力を持ち、決定的瞬間を収める場面に

 

「コダックモーメント」

 

という造語まで作られたほどです。圧倒的な品質に満足することなく、自社製品の品質向上を図っていたわけです。

 

 

2)振興勢力が増えてきた時期

  •  破壊的イノベーションが出てきた
  •  自社は持続的イノベーションを続ける

携帯電話にカメラ機能が搭載され始めました。しかしデジカメに比べると圧倒的に解像度が低いため、カメラの代替としては使い物にならないレベルでした。

 

「まあ最低限の記録は仕方なく携帯で写真を撮るけど、きれいな画像を撮るのであればデジカメだよね」

 

という風潮で全くコダックの牙城を崩すことはできませんでした。当然コダック社が携帯カメラ等に見向きもせず、自社でひたすらハイエンドな改良を続けていきます。

 

 

3)雲行きが怪しくなってきた時期

  •  破壊的イノベーションが市民権を得る
  •  自社は持続的イノベーションを止められない

時間が経つにつれ携帯カメラの性能が上がってきてしまいました。もはや携帯カメラとデジカメの領域があいまいになり、携帯カメラ自体がカメラの市民権を得てきました。薄々コダック社の社員もこの風潮に気づきます。

 

「このままでは自社のビジネスが危うい」
「俺らも携帯カメラ事業に参入すべきか…」

 

しかし優良企業は自社で勝手に事業をして良いわけではありません。当然ながら株主が会社のオーナーであるため、彼らの同意を取る必要があります。株主からすれば

 

「そんな危険なことすんな!」
「デジカメのハイエンド商品こそあんたの領域だろ!」

 

と押し返されてしまいます。株主だけではありません、主要顧客だって定期的に自社の商品を贔屓して取り扱っています。彼らからすれば

 

「高画質な写真が取れないと自社のビジネスが狂うだろうが!」
「変なことしたらあんたらの商品購入は取りやめる!」

 

と反発を受けてしまいます。株主や主要顧客からすれば当然の反応です。しかし、中小企業や大して品質を求めていない顧客からすれば知ったこっちゃありません。構わず携帯カメラに切り替えていきます。

 

 

4)会社消滅

  •  破壊的イノベーションが主要事業となる
  •  自社商品は需要自体が無くなる

もはやデジカメではなく、写真を撮るのであれば携帯で済むようになってしまいました。市場からの需要自体が消滅しかけたデジカメにはもう既存事業を続ける道が残されていません。とはいっても優秀な社員は

 

「高品質なデジカメを作る」

 

領域で優秀であったにすぎないため、今さら他の領域に移ることもできません。ひたすら高品質すぎて需要の無い自社商品の改良を続けざるを得ない状況が続きました。コダックの主力商品である写真フィルム市場規模は、10年間で4%まで落ち込み、あの輝かしいイーストマンコダック社は経営破綻申請をしました。

 

 

5)消滅までのまとめ

自社商品を品質を高める「持続的イノベーション」を続けるのは問題ありません。しかし

 

「破壊的イノベーションの脅威は」
「自社が破壊的イノベーションに注力できるか」
「今の持続的イノベーションに需要はあるか」

 

の考慮をしたうえでバランスを取りながらイノベーションの配分を考えないと会社が潰れてしまいますよ、と唱えています。イノベーションのジレンマは多数株主や強固な関係がある顧客を持つ優良企業ほど多くのリスクがある、とも指摘しています。

 

 

②イノベーションのジレンマへの対策

葛藤多いわね イノベーションのジレンマ 解説 自己啓発 ブログ

イノベーションを行うためにはイノベーション自体のバランスを取る必要があり、様々なしがらみからイノベーションへのジレンマがあることは把握しました。

じゃあどうやってイノベーションのバランスを取るんだい?という疑問について、この本の著者であるハーバードビジネススクールの教授様が後半に大量のページを割いて熱く語っております。詳しい内容自体は興味があれば本を取っていただければと思いますが、一言で言うならば

 

社内にベンチャー組織を持て

 

ということです。単に組織内のミニチームを作れとか、スポットの企画をしろという小さな組織ではありません。裁量権を持つレベルでのベンチャーを社内に設けておいて、破壊的イノベーションを推進する組織を正式に設けて下さいという指摘です。皆さんの会社は、完全に自社の主力から独立したベンチャー組織を持っていますか??

 

 

イノベーションのジレンマ
実際の本

教授が書いた本自体は当然紹介しますが、日本企業向けの本も存在しています。イノベーションのジレンマが、今も日本にくすぶり続けていることは皆さんも痛感しているはずです。

一体、日本企業のどの会社がどんな困難に陥っていて何をすべきか?本の中でふんだんに紹介されています。面白い本ですよ!

 

 

最後に

私の会社はぶっ飛んでおり、社内では普通にベンチャー組織があります。しかも本体からの圧力がかからないよう、見切り発車でも完全子会社として法人独立させるという変なことを当然のようにこなします。

私が自分の会社を「変だ」と思っているのが、頭の中が古くなっている証拠ですかね。

これからの時代、ぽんぽんと社内ベンチャーが出てくるのが当然だと思いますし、そうでなければいけないと思っています。